いざこざは今後も続く。
本日から10月に入り、プロ野球では戦力外通告が始まった。新垣渚(ヤクルト)をはじめとする名だたる選手から木村昇吾(西武)といったFA入団もわずか1年で退団となる選手まで様々な境遇に直面している。
海の向こうの台湾では雨天や台風の影響で順延になった試合が残っているため、まだまだ公式戦が続く。台湾シリーズ進出に向けてラストスパートの状態だが、その裏で早急に決めなければならないことがある。それは来年のWBCに出場する選手候補リストの作成だ。
監督人選に約2ヶ月を要したが、昨日30日に郭泰源(統一)が昨年のプレミア12に続いて代表チームを指揮するという報道が出た。
しかし、この決定はプロアマ双方が納得したことではないため、お互いの間には険悪ムードが漂っている。
段取りとして監督の次はコーチ陣を決めなければならない。時間があれば1日でも早くしたいところだが、それよりも10月7日までにメジャーリーグ機構に50人の選手候補リストを提出することが先になってしまう。
果たして首脳陣が明らかになっていない状態で選手を選ぶことができるのか。それはとても難しいだろう。
てっとり早いのはプレミア12のメンバーとほぼ同じ人を選出すればよい。その中には陽岱鋼(日本ハム)や郭俊麟(西武)、チェン・グァンユウ(千葉ロッテ)も入っているため、戦力的にもそう問題はない。
以前から投手陣の弱さが課題の台湾代表には今回、よいニュースもある。先日、ロイヤルズを戦力外になった王建民の代表入りの可能性も出てきた。本人には申し訳ないが、このままメジャーでシーズンを終えた場合にはWBCに出場できない可能性があった。
まだ上の舞台で投げたいのならば絶好のアピールチャンスとなる。
その一方でチェン・ウェイン(マーリンズ)の出場はメジャー側の態度次第となるが、許可が降りて本人も意思を示せばとても貴重な戦力だ。
中信兄弟の呉復連監督は海外組の人選について次のように述べている。
「統一ライオンズが西武の秋季キャンプに参加するため、各球団の選手達と直接交渉ができる。また、メジャー組については会うか、電話を通じての交渉になるだろう」
クリアするべき課題は数多く残っている。1つ1つ解消していかなければならないが、それよりもプロアマの関係改善に力を注いだほうがよいのではないか。
下手をすると台湾の野球界全体が崩壊する。選手達を守るためにも必要だ。
いちファンとしてもWBCには出てほしい。だが、野球界が衰退する危険性があるのなら今回は辞退もやむを得ないと思う。
出展元:
http://sports.ltn.com.tw/m/news/breakingnews/1842129