すべては自分次第。
台湾プロ野球は8日にも後期優勝チームが決まろうとしている。現在の1位は義大ライノス。来季から新球団になることが決まっているため、この「義大」という名前で有終の美を飾ろうとしている。以前はマニー・ラミレスを入団させ話題をつくったが経営は悪化し、今年6月に球団身売りを発表した。 その後は無事に買い手も決まり選手達はホッとしていることだろう。たとえユニフォームは変わっても彼らの熱意は変わらない。
義大のように新たな始まりを待つ場合もあれば、自らの野球人生にひと区切りをつけた選手もいる。それが台湾人初のメジャーリーガーとなった陳金鋒(チェン・ジンフォン/Lamigo) だ。
彼は去る9月18日の義大戦において引退試合を行った。この日は4番・指名打者として出場するも残念ながら豪打をファンに魅せることはできなかった。それでも試合後のセレモニーでは会場となった桃園国際球場全体を感動の渦に巻き込んだ。
日本からは松坂大輔(ソフトバンク)や上原浩治(レッドソックス)、高橋由伸(巨人監督) らがメッセージを送っている。国内外のプレーヤーに強烈の印象を残した球界のレジェンドは華やかに球場を去った。
と思っていたのだがその翌日、 彼は二軍落ちした。当初は試合にはもう出ないという意味で降格させたのかという声もあったが実際はケガを治すための休養だった。ファンとしては1日でも長く陳金鋒がプレーしている姿を観たいが気持ちは複雑だ。
現在発表されている試合日程によるとLamigoモンキーズのシーズン最終戦は13日の統一ライオンズ戦にとなっている。ドーム球場がないため、天候に左右されやすいこともあって日程がどんどん後ろにずれ込んでしまう。その結果、10日に開催予定の義大との試合で終わるはずだった予定が崩れた。
間延びするのは困るが、裏を返せば彼のユニフォーム姿を見る機会と時間が長くなるのだ。
チームを率いる洪一中(フォン・イージュン)監督はレジェンドの試合出場に関して次のように話している。
「すべては陳金鋒が決めることだ。もちろん、現在のケガの状況を考慮するがもし彼が試合に出たいというのなら出場させる方向で考える」
ちなみにまだ本人は何もいっていないため、まだどうなるかはわからない。洪監督の言うようにすべては自分自身の状態によりけりだ。たとえ、試合に出ても出なくともまた別に決めなければならないことがある
それは引退後の動きだ。今年、徳島インディゴソックスに在籍した張泰山によると台湾球界では引退するとすぐにコーチに転身する場合が多いという。球団も陳金鋒にチーム残留を打診している話もあったが、まだ正式に来年の動向は発表されてはいない。
この件についてはチームの最終戦を終えてからじっくり考えるのだろう。
出典元:
http://sports.ettoday.net/news/789327