続く国際化。
現在、日本プロ野球はクライマックスシリーズが開催中。本日10日は巨人対横浜DeNAによるファーストラウンド第3戦が行われる。昨日、自身は友人の送別会に参加するため野球居酒屋に行ったのだが、到着して驚いたことがある。それは、セ・リーグファンの約8割が横浜DeNAのユニフォームを着ていたことだった。
今年は広島カープの躍進が目立ったが、こちらも負けてはいなかった。
クライマックスを迎えているのはプロ野球だけではない。独立リーグにも目を向けてみると愛媛マンダリンパイレーツと群馬ダイヤモンドペガサスによるチャンピオンシップが行われているのだ。 勝利した方が16年の独立リーグ日本一となる。地方でも熱戦は続いている。
その一方で優勝を逃した高知ファイティングドッグスでは史上初となる試みをしようとしている。
映像:高知ファイティングドッグスのトライアウトの様子
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=rBIJ8MkxJMQ)
10月26,27日の2日間、韓国人選手を対象としたトライアウトを韓国・タンチョン総合運動球場で行う。駒田徳広監督ほか球団関係者が現地に渡り、光る原石を探しに行く。
近年、韓国人選手達のパワーに注目が集まっている。投手が日本ならパワーは韓国というような縮図ができつつある。今年、イ・デホ(マリナーズ)やパク・ビョンホ(ツインズ)、キム・ヒョンス(オリオールズ)ら昨年のプレミア12で活躍したクリーンナップ全員がメジャーに移籍した。これまでオフの短期間で数多くの選手が海外に進出したことは初めてとなる。
たとえ、プロではなくとも先日のU18アジア選手権に出場した二刀流のカン・ペクホのように才能豊かな選手もいる。彼らのためにも国内プロ以外の選択肢を提示することが必要となっている。
韓国では「ヨンチョンミラクル」という独立球団が存在するが、残念ながらその1球団しかなく、プロになれなかった選手の受け皿がまだまだ少ないのが現状だ。 過去は「コヤンワンダーズ」というチームもあり、選手として小林亮寛(元千葉ロッテ)やマキシモ・ネルソン(元中日)がいた。しかし、韓国野球委員会(KBO)との意見がかみ合わず、チームは14年に解散した。
最近の独立リーグ出身者でプロ入りした韓国人選手といえばジェフン(ヤクルト)が有名だ。彼も二刀流として投げては150キロ、打っては本塁打、それだけではなく盗塁もできるという三拍子揃った選手として徳島インディゴソックスの切り込み隊長として活躍した。
ヤクルト入団後は目立った成績を残すことはできなかったが、海外の独立球団からプロ入りを果たしたという事実は母国の選手達に大きな希望を与えたはずだ。
第2のジェフン発掘に動いたのは高知だった。四国アイランドリーグplusには韓国だけではなく、台湾やアメリカ、ベネズエラなど全4球団には海外出身選手が多くいる。国際色豊かリーグとして積極的に選手を受け入れているのだ。
今回の韓国でのトライアウトについて駒田監督は次のように話している。
「国際大会で韓国人選手のパワーがとても印象的だった。今回のトライアウトでも光る選手に出会えるといい。今後も同様に現地で実施して独立リーグの可能性を広げていきたい」
既に韓国でも第3の独立球団創設に向けて行動を開始している。今回、高知が実施するトライアウトで不合格となった選手やその他の有望選手30人を集めてチームを結成。大学チームはプロ2,3軍との対戦を通じて試合経験を積む。そして、将来的には四国4球団との交流戦を見据えている。
もはや野球は日本とアメリカだけで完結する時代は終わった。独立リーグを含めて新しい時代に突入しているのだ。この高知の取り組みはとても興味深い。
出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=025&aid=0002649968