【セカンドキャリア】台湾には野球指導者の資格が存在

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セカンドキャリアの第一歩。

本日18日、日本球界では侍ジャパン強化試合のメンバーと黒田博樹(広島)の引退発表があった。今後の球界の行方を左右する大会の始まりを迎えたと同時に一時代を築いた投手の決断。この日は印象に残る日となるだろう。

黒田は今後、どうするのだろうか。球界から離れるのか、それともそのままコーチや何かの形で残留するのか。 もし、アマチュアの指導者になるのなら資格回復講習を受けることになる。どの決断をしたとしても彼を応援していきたいと思う。

指導者、といえば台湾において今季限りで現役を引退した陳金鋒(チェン・ジンフォン/Lamigo)の第4回WBC代表コーチ就任が発表された。いきなり国際大会での指導は不安にも感じるが、関係者は大歓迎の様子だ。引退後すぐの指導者転身に疑問を抱く人もいる。張泰山(チャン・タイシャン/徳島)もその1人だ。


映像:06年WBCで松坂大輔と対戦する張泰山
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=xyYhijo6EzM)

張泰山は今季、徳島インディゴソックスに入団。打撃コーチ兼任として選手生活を全うしつつも、指導者になるために訓練を積んでいた。元々、昨年オフに統一ライオンズから専任コーチを打診されていたが、現役にこだわり退団した経緯がある。

当の本人は自身の去就について日本に残らないことを宣言し、台湾でもう1年プレーしてから引退したいという意向を示していた。このオフは愛媛マンダリンパイレーツでプレーした陽建福(ヤン・チェンフー)と共に中国に行き、指導者研修を受けるという。
これは毎年10月頃に行われるもので35歳から40歳までのプレーヤーが集まり、将来的に代表チームで指導ができるまでのレベルを目指す。彼らは台湾内で定められている「B級野球コーチ」の資格を取得しているため、今回の参加が認められたそうだ。さて、現地にある資格とはどのようなものなのか。

資格の種類は3種類。上から順にA,B,Cがある。これらは中華棒球協会(アマチュア)側が主催している講習を受講後、試験に合格できれば晴れて指導者の資格が取れる。イメージとしては日本のアマチュア指導資格の取得の仕方と同じものだろう。

各資格の取得条件は次の通り。

□A級
・台湾及び、海外プロ球界でのコーチ経験が満3年以上
・B級資格所持年数が満3年以上
・中華棒球協会に登録している社会人チームにおいてのコーチ経験が満3年以上
・国際大会での成績優秀者

□B級
・C級資格所持年数が満3年以上
・プロ野球選手年数が満5年以上
・社会人チームでの選手年数が満5年以上
・国家代表として国際大会に出場経験がある者

□C級
・高校を卒業している者
・野球好きでルールを熟知していることはもちろん、指導者に関わりがある仕事をしている者
・リトルリーグやポニーリーグなどで代表チームを経験している者

張泰山は過去2度、B級の試験に合格しているが、A級を取得するためにはコーチ年数がまだ足りない。先日、U23台湾代表の中にはC級を持っている選手もいた。ある意味、プロ野球を引退した選手が即コーチになる流れも納得がいく。それでも中国に修行に行っている彼がアドバイスするのは「1度、海外球界でコーチ研修を受けること」と「外から野球を見たほうがよい」ということだ。

台湾では果たしてこの資格が権威を持っているかどうかは不明だが、日本とは違い、明確な指導者資格が存在する。プロではあまり聞かないが、アマチュアでは監督やコーチの悪態が目立つ今、制定したらよいのではないか。

出典元:
http://sports.ettoday.net/news/794898

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