もし、時間が戻るなら。
プロ野球ではストーブリーグが始まり、選手の移籍が活発化している。昨日、韓国では代表左腕のチャ・ウチャン(サムソン)が日本の球団と入団交渉していくニュースが発表された。あるところではヤクルトではないか?という話も挙がっているがその詳細はまだ不明だ。
台湾では20日から巨人と台湾によるOB戦が開催される。この試合では今季限りで引退した陳金鋒(チェン・ジンフォン/Lamigo)が出場する予定だったが諸事情により叶わなくなってしまった。彼の代わりとして徳島インディゴソックスに在籍した張泰山(チャン・タイシャン)が登場する。
陳金鋒はこの歴史的な試合に出ることができない。しかし、オフのイベントに出席してファンとの交流を深めている。
彼は台湾人初のメジャーリーガーとなった選手。日本で言えば野茂英雄のような存在だ。長年、台湾代表の4番打者としてチームをけん引し、国際大会では松坂大輔(ソフトバンク)や上原浩次(レッドソックス)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)と日本のエース達から本塁打を放った経験もある。
近年はケガの影響もあって出場機会が激減していたが、引退を発表した今季は体調と相談しながらも打席に立つチャンスが増えた。去る9月18日には本拠地の桃園国際球場で盛大な引退式が行われ、多くのファンがその雄姿を見守った。ちなみに現役最終年の成績は69試合で打率.294 本塁打13 打点45だった。
17日に出席したイベントの中であるファンから「まだプレーができるなら誰と対戦したいですか?」と質問をされた。陳金鋒は大谷翔平(日本ハム)の名前を挙げて会場が歓声に包まれた。
「大谷と対戦してみたいが、もうその機会がない」
大谷の最速165キロの直球は日本だけではなく、世界中に衝撃を与えた。もちろん台湾でも新記録が出た数時間後には各メディアが大きく報じていたほどだ。陳金鋒も彼のことを知っているのだ。
現地ではFOXスポーツ台湾やパ・リーグTVのおかげもあって大谷の活躍を見る機会が増えた。たとえ国が違えどその情報は伝わる。先日の侍ジャパン強化試合でメキシコやオランダの選手にも人気だった彼は、台湾のレジェンド打者にもその実力が注目されていた。
もし、陳金鋒が全盛期に戻れるならばぜひ、両者の対決を見てみたい。
出典元:
http://sports.ettoday.net/news/813815