【紹介】台湾で野球雑誌を買ってみた

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台湾人は世界に精通!?

本日21日早朝に帰国した。昨日20日、巨人と台湾によるOB戦を観戦するために台湾にいたのだが、時間にしてわずか19時間の滞在という弾丸スケジュールを強行した。会場となった台中・インターコンチネンタル球場は地元のスターである王貞治を一目見ようと6000人以上のファンが集まった。

試合中や球場周りの写真はまだ整理中のためもう少し、お待ち頂きたい。既に他メディアでは報道されているため、こちらではのんびりとレポートしようと思っている。 今回の最大の目的は試合観戦ではあるものの、他にもいくつかやるべきことがあった。整理が終わるまでこの「やるべきこと」の内容を紹介していきたい。

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写真:台湾で販売されている野球雑誌

自身はこのブログを運営するにあたり、ネタ集めも兼ねて海外取材をすることがある。その際には必ずと言っていいほど現地の書店、もしくはコンビニに立ち寄って野球の本を買うことにしているのだ。そして今回の台湾滞在も到着してからわずか1時間後もせずに台湾プロ野球の雑誌「職業棒球」を手に入れている。

台湾プロ野球は過去、八百長で球団が消滅するなど苦難の道を歩んでいたが、13年WBCの日本戦で互角の勝負をしたことから野球熱が過熱して人気スポーツに返り咲いた。プロは誕生してからまだ30年経っていないものの、台湾全体の野球は既に100年以上の歴史がある。 

ということは日本同様に関連書籍も数多くあるのでは、と思う方もいるかもしれない。しかし、実際に書店に足を運んでみるとその数は人気とは裏腹に少なすぎるのだ。主にあるのはルール本や選手の自伝、ある地区に絞った野球史といったもの。こうした「○○著」というような個人が書いている本は少ないが、毎月恒例で発売されている雑誌といえば写真にある2冊くらいだ。

「職業棒球」とは台湾プロ野球の話題が大半を占める雑誌。タイトルにある意味は「職業(ヂィーイェ)=プロ」「棒球(バンチョウ)=野球」 でシンプルだ。ちなみに台湾メディアは日本プロ野球のことを「日職」と書いている。

今月号の表紙は今季の台湾シリーズを制した義大ライノズ。来季から新球団・富邦(フーボン)ガーディアンズと名前が変わるため、これまでの球団の歩みを紹介している。このチームにはマニー・ラミレスが在籍していたこともあり大きく話題になった。 

自身はこの雑誌をとても気に入っている。なぜなら台湾だけのことではなく、他国の野球情報も紹介しているからだ。日本やアメリカはもちろん、韓国のことも必ず見開き1ページを使っている。驚いたことにその中にはメキシカンリーグのこともあった。なぜ、台湾と関係があるのか疑問だ。

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その一方でもう1冊の「美國職棒」について。タイトルは「美國(メイグォ)=アメリカ」「職棒(ヂィーチョウ=プロ野球)」でメジャーリーグのことだ。今月号はポストシーズンの振り返りだ。メジャーは中南米やアジアなど海外各地から選手が集まるリーグとなり、力があればマイナーリーグからでも挑戦できる機会は誰にでもあるのだ。

メジャーについてはつい数か月前から観るようになったため、あまり知識はない。しかし、この雑誌で面白いのはオーストラリアについて触れていることだ。

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オーストラリアといえばちょうどこの11月頃からリーグ開始。日本の選手も武者修行として参加する場合もある。また、来年3月のWBCでは一次ラウンドで日本と対戦する予定だ。この「美國職棒」内ではオーストラリア野球史のほか、歴代スター選手の経歴についても書いてある。もちろん、選手名は英語、解説は中国語だが意味は漢字をみれば推測はできる。

よく台湾好きな友人に「好きな理由」を聞く。共通して返ってくる答えが「おおらかさ・良いものはどんどん受け入れる寛大さ」 だ。確かにこれらの雑誌からも読み取れるように他国の野球をリスペクトしている。自身もこれらの雑誌がきっかけでこのブログをはじめることになった。

もしかすると日本人よりも台湾人の方が世界の野球のことについて詳しいのかもしれない。一体、他国の野球コーナーはどれほどの需要があるのだろうか。

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