まだまだ続く野球支援。
先日、WBCが来年3月の開催を最後に大会が終わる可能性がある報道が出た。現時点ではこれが実現するかは不明だが、もしそうなるのならプレミア12が代わりになる。今でも国際大会は細かく分ければ多数あるが、出場国が限られているのが現状だ。
となるとするべきことは野球の普及。近年、独立リーグはアメリカや中南米出身選手だけではなく、台湾やアフリカなど多国籍になってきた。現在、元プロ選手で精力的に動いているのは清水直行(元千葉ロッテ)だ。彼は ニュージーランドを拠点に野球を広めている。今年は新潟アルビレックスBCにダリル・ジョージを紹介し、日本での挑戦を実現させた。ちなみに来年からはオリックスでプレーする。
彼のように世界で普及活動をしているのは日本人だけではない。韓国球界草創期に活躍した元選手も動いている。それがイ・マンス氏だ。
映像:ラオスで普及活動を行うイ・マンス氏
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=18MtvnK4kXk)
イ・マンス氏は現在、58歳。現役時代は打てる捕手としてサムソンライオンズで活躍した。彼は韓国球界初の三冠王でもある。引退後はホワイトソックスのコーチ研修を経てSKワイバーンズの監督も務めた。
監督退任後の14年には知人の紹介でラオスで野球普及活動を開始。最初は道具支援から始まり、ラオJブラザーズというチームを設立。約1年後には野球大会を開催できるまでに発展させた。現在も韓国とラオスを行き来しながら支援を続けている。
約2年が経った今、プレー人口は当初の20人から100人に増えたという。ラオJブラザーズのほかに小学校にも野球部を3チームつくるなど少しずつ野球が広まっている。 イ・マンス氏は「ハルクファウンデーション」という支援団体を通じて支援金を送っており、よくSNSでは練習風景の動画がUPされている。
彼はとても行動力がある。「死ぬ前にやりたいリスト」をつくり、これらを実現しているのだ。ちなみに書いていたことは解説者や野球普及活動、講演会などだ。充実した人生を過ごしており、現役時代よりも出費は多いものの幸せだと話している。
このラオスでの普及活動は沖縄にも伝わり、げんざいはダイビングショップを経営する糸数敬作(元日本ハム)も支援するようになった。日韓の元プロ野球選手が協力し、野球の未来を見据えている。ラオスが国際大会に出場する日はまだ時間がかかるが、支援を続けていれば実現の可能性は高まる。
来年1月にはラオスで3回目となる野球大会が開催される。参加するのはラオスのチームだけではなく、タイやベトナム、カンボジアやシンガポールから計10チームだ。
出典元:
http://www.hankookilbo.com/v/66ed60fc849a499a9280dc38de9a73b1