求む、救世主。
プロ野球もシーズンオフとなり、国内では試合がない。それでも契約更新や選手の移籍など話題は尽きない。特に今オフは巨人が精力的に補強に動いている。本日4日、ケーシー・マギー(元楽天)と柿沢貴裕(楽天)の獲得を発表した。また、FA中の陽岱鋼も狙うなどとどまることを知らない。面白い展開だ。
来年はWBCも控えていることもあって形上はオフでも楽しみが減ることはない。WBCといえば12月2日は予備エントリーリストの提出日だったが、侍ジャパンはなにも公表していない。
その一方でライバルの韓国は既に最終メンバーを発表しているものの、再度、予備の50人を発表した。
写真:韓国代表の予備50人リスト:青色は最終28人メンバー
(出典:KBO Facebookページ https://www.facebook.com/kbo1982/?fref=ts)
日本球界関係者も数多く最終メンバー入りを果たしている。投手ではイ・デウン(元千葉ロッテ)とイム・チャンヨン(KIA)、打者ではイ・デホ(元ソフトバンク)やキム・テギュン(ハンファ)だ。負けられない相手とはいえ、知っている選手がいると応援したくなる。
今回の韓国代表は早めに出場選手を発表して他国の戦力分析に時間をかけることにしている。前回大会のリベンジに向けて本気度が高まっているが、悩みの種が多い。
今回も投手陣をけん引するとみられるキム・グァンヒョン(SK)の肘の調子が悪く、手術の可能性がある。また、ヤン・ヒョンジョン(KIA)とチャ・ウチャン(サムソン)は海外に活躍の場を求めている。まだ去就は決まっていないものの、今後の展開によっては出場できないかもしれない。
最近になって野手陣にも暗雲が立ちこんだ。去る2日、カン・ジョンホ(パイレーツ)が韓国で飲酒運転をして在宅起訴された。彼はメジャー2年間で36本塁打を放ち、韓国人野手の評価を高めたものの、自ら信用を失う結果を招いてしまった。
今年、韓国球界でも八百長をはじめとする選手の不祥事の発覚が続いた。観客動員数こそ過去最高の800万人を達成したが、ファンを裏切った。また、昨年はプレミア12の開催前に海外賭博がスクープされ、イム・チャンヨンらが登録メンバーから外れた。
これは韓国だけではないが、犯罪を犯した選手を国際大会に出場させる訳にはいかない。 カン・ジョンホがWBCに出る可能性はかなり低くなった。今のところは最終メンバーに入っているが、来年2月までは選手の入れ替えが可能だ。
彼らが全員出場しないとなると一次ラウンド突破は厳しくなる。前回大会で敗北したオランダとは同組だ。そのオランダも予備エントリーを発表し、リック・バンデンハーク(ソフトバンク)やディディ・グレゴリアス(ヤンキース)、ケンリ―・ジャンセン(ドジャース)など名だたる選手達の名前が並んだ。先日の侍ジャパンとの強化試合を視察した韓国代表関係者も打撃陣に脅威を感じていたという。
ほかにもメジャーリーガーを9人揃えると噂されるイスラエルや陽岱鋼など日本組の力を借りる台湾など決して気が抜けない相手が待っている。当初はラウンド突破の可能性が高いと言われてきたが、この時期から不安要素が多い。
ホスト国としては簡単に負けられない。果たして、チームの救世主が現れるのだろうか。
出典元:
http://www.hankookilbo.com/v/026a795d645f4c94a24a20123a1db063