チームの救世主は出現するのか。
2016年も残り1日。今年は来年3月に開催されるWBCに向けての準備年だった。侍ジャパンは3月に台湾プロ野球選抜、11月にはメキシコとオランダと対戦して本番を想定した選手の出場や起用法を実践していった。結果的にはこの2回の強化試合で通算5勝1敗と数字上で勝ち越したものの、投手陣や小久保裕紀監督の采配への不安の声が挙がっている。
選手選考もまだ最終メンバーの発表には至っていないが、現時点では青木宣親(アストロズ)の参加が決まっている。彼以外のメジャーリーガーは何人参加するのか。もし、前回大会同様にすべて国内組で臨んだ場合はどこまでいけるか。この状態も見てみたい気持ちもあった。
特にアジア勢は選手選出に苦戦している。お隣の韓国ではケガや球団の意向で辞退する人が増えており、指揮を執るキム・インシク監督は頭を悩ませている。
韓国代表は11月にどこの国よりも早く最終メンバーの28人を発表し、他国の戦力分析に時間を充てようとした。しかし、投手ではキム・グァンヒョン(SK)とイ・ヨンチャン(トゥサン)が手術、チュ・シンス(レンジャーズ)は球団の意向で出場できない。また、カン・ジョンホ(パイレーツ)は韓国で飲酒運転をしたことで参加が危ぶまれている。
代わりの選手を探すのも大変なのだが最近はオ・スンファン(カージナルス)の参加をするか否かが注目されている。彼はメジャー1年目の今季、76試合に出場して6勝3敗19セーブ14ホールドの好成績を残したものの、WBCの最終メンバーにオ・スンファンの名前はなかった。
成績だけをみれば選ばれてもおかしくない。しかし、昨年オフに発覚した海外賭博の影響で韓国国内で彼のイメージが悪くなっている。韓国野球委員会(KBO)からは72試合の出場停止(※本人が韓国に復帰した場合)と1000万ウォンの罰金の制裁を受けた。
現在発表されているWBC出場選手の中にはイム・チャンヨン(KIA)の名前がある。今年は7月からの一軍登板だったが、40歳となった今季も守護神として活躍。そこにオ・スンファンも加わればダブルクローザーも可能でチームの選択肢も増える。だが、海外賭博のイメージが悪いのが原因で出場に反対する声が根強くあるのだ。
それでも代表チームの首脳陣からは「オ・スンファンの力が必要だ」という声があり、勝ち続けるためには欠けてはならない存在だと強調している。キム・インシク監督も「ぜひ、彼にはチームに加わってほしい」と願っている。
オ・スンファンを出場させるがどうかは来年1月4日の会議を通じて決める予定だという。本人も代表に入りたいと希望を出していることから選出すればマウンドに立つことができる。その前に反対世論を変えなければならないが、これを突破することができたらチームにとって光が見えてくる。
ちなみに最終メンバーリストの提出期限は2月6日まで。それまでならば何度でも選手の入れ替えができる。この先も何があるかわからない。 また誰かが出場不可となればますますオ・スンファンの必要性が増すことになるだろう。
出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=108&aid=0002580732