【17年WBC】大会から姿を消した韓国代表。敗戦でみえた次なる目標

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敗戦から数日。

現在開催中のWBCはアジアでの一次ラウンドが終了し、アメリカでC組・D組の試合が始まった。最強軍団との呼び声も高い、ドミニカ共和国や初優勝を狙うアメリカなど現役メジャーリーガーが集結して熱戦が繰り広げられている。果たしてどこの国が二次ラウンドに進出するのかとても楽しみだ。

我が侍ジャパンも大会前は早期敗退との声もあったが、最終的には3戦全勝で明日からの二次ラウンドに臨む。しかし、当ブログとしてはメインテーマである韓国や台湾が早々に大会から姿を消すのはとても寂しいことだ。

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写真:プレミア12開幕戦で投手を励ますソン・ドンヨル

ホスト国であった韓国は台湾との最終戦で勝利したことで次回大会での予選スタートは免れた。最終的には1勝2敗で3位となり東京進出は叶わず、韓国国内のファンからは多くの批判が寄せられているようだ。

既に開幕戦のイスラエルに敗れた時点でチームは叩かれていた。試合前は弱いと思われていたチームに対して接戦になったとはいえ、負けたのだから自然の流れだろう。韓国人の友人によれば特に批判されている点は出場選手達の高額年俸にある。今年から古巣・ロッテジャイアンツに復帰したイ・デホなども日本円にすれば10億円以上の複数年契約をしていることもあり「打てないのになぜそれほど貰うのか」という怒りの声が挙がっていたというのだ。

もちろん最後の台湾戦では延長10回まで及ぶも18安打11得点と打線が爆発した。しかし、前回大会に続いての一次ラウンド敗退は屈辱という言葉以外、表す言葉が見つからない。日韓両国のメディアは韓国が負けた原因を荒探ししている。挙げられているのはメジャーリーガーの不在や世代交代が進まないこと、兵役免除がないことだ。

確かにこれらの分析は合っている。ましやは指揮官も06年や09年大会と同じくキム・インシク監督だったのだから第1回大会から10年経ってもほとんど変わっていないのだ。当初、選手としてはパク・チャンホやキム・ビョンヒョンなどメジャーリーガーもいたが彼ら以外の国内組はイ・ヨンギュやキム・テギュン(ともにハンファ)とほぼ同じ顔触れ。スター不在は顕著だ。

韓国国内、といえば忘れてはならないことがある。それは選手達の相次ぐ不祥事だ。特に15年プレミア12開催直前からイム・チャンヨン(現在KIA)らの海外賭博から始まり、アン・ジマン(元サムソン)の賭博サイト開設、 イ・テヤン(NC)の八百長行為など昨年は球界全体が大きく揺れた。しかし、その一方で観客動員数は過去最高の800万人を記録していた。

今年1月1日には韓国野球委員会(KBO)トップであるク・ボンヌン総裁は「2017年はファンの皆さんにクリーンな野球をお見せする」と決意表明していたこともあり、焦っているに違いない。昨年は韓国野球の海外進出を目指して中国野球を支援することに決めた。そのおかげもあってネットを通じての試合中継、人材交流など第一歩を踏み出すことに成功した。その代償として国内のファンを無視したことになる。問題を起こした選手に対しては迅速な対応をしていたが、ファンに対しては目立ったサービスはなかったようにも思える。

WBCをはじめ、国際大会で一定の成績を残すことは国内の野球人気にも直結する。今回の一次ラウンド敗退によってシーズンに入っても批判は続くことだろう。この1年間の韓国球界にとって我慢の年になる。それでも敗戦にとってするべきことが明確になった。上記にも記したように他媒体でも分析されていることを改善していけばいい。

以前、韓国の野球雑誌を読んだとき「韓国野球は20年の東京五輪までにアジア野球のリーダーになる」と書いてあった。今のままでは確実にこの目標は達成できない。あと3年、隣国の野球は変わることができるのか。

出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=047&aid=0002143869 

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