台湾は再びフィーバーへ。
プロリーグがある国々ではオールスターゲームが終了し、後半戦に突入した。チームによって事情は違うものの、次に目指すのはポストシーズン進出や来季に向けて若手育成などするべきことがはっきりしているだろう。たとえ下位に沈んでいようともただ試合を消化していくのではファンも離れていく。
台湾・富邦ガーディアンズでは今春にサンディエゴ・パドレスのマイナーでプレーしていた郭泓志(クォ・ホンズー)を獲得し、大きな話題になっている。これまではロサンゼルス・ドジャースをはじめ、メジャーでもプレーし、2013年には統一ライオンズでプレーした「不死鳥」がまた母国のマウンドに帰ってきたのだ。
映像:古巣・統一戦のマウンドに立った郭泓志
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=nn9f44yStGc)
昨年11月、統一との3年契約が満了になったことで自由契約になった彼は再びメジャーに挑戦するために海を渡った。そして2月にパドレスとマイナー契約を結び、春季キャンプでは2試合に登板して3回無失点だったが、昇格とはならなかった。その後、自ら退団を申し入れて4月にFAとなっていた。
約2ヶ月間は無所属の日々を過ごしていた郭泓志は6月10日に富邦二軍の練習に参加していた。当時、彼の代理人によると「郭泓志はこのチームに入団する準備ができている」と再び台湾球界に帰ってくることを示唆していた。そして去る7月19日に正式契約を結んだ。
迎えた本日7月21日、彼は統一との二軍戦に登板。0対7と大量リードを許した7回に背番号91をつけた郭泓志がマウンドに上がると1回を三者凡退に抑えた。21球を投げて2つの三振、遊ゴロと球界復帰後、上々の内容で投球を終えた。この日の最速は146キロ、メジャー時代には159キロ、統一時代には155キロを記録したがさすがにすぐには150キロ台は出ないだろう。2日後には36歳の誕生日を迎えることもあってこの日が35歳最後の登板の可能性が高く、良いイメージで終えることができたのではないか。
チームは昨年の台湾シリーズを制した義大ライノスから名称を変更して誕生した新球団。ほぼ選手達が変わらないこともあって大きな注目を浴びたが、前半戦は首位のLamigoモンキーズに22.5ゲーム差をつけられて最下位に沈んだ。投手成績をみると打高投低といわれる球界とはいえ、チーム防御率は全球団最下位となる5.63だった。また、後半戦もここまで7試合を終えて防御率6.75と投手陣に苦戦している印象だ。
元々富邦は新球団になった直後から戦力補強に積極的で郭泓志も補強リストに入っていたという。統一では3年間で1勝8敗27セーブ 防御率3.09とケガに苦しんでいたものの、ある程度の結果を残していることもあり彼の実績を買って入団となった。まだすぐ一軍とはいかないが、投手陣の再建を目指すチームにとって心強い味方が加入した。
次の登板日はまだ未定。野球人生で7回の手術を受けても何度も復活してきた「不死鳥」の投球に多くのファンが期待していることだろう。
出典元:
http://sports.ettoday.net/news/971739