いざ、アピール開始。
近年の日本では侍ジャパンの公式HP上で「世界の野球」の題し、各国の野球事情を紹介するようになった。コラムを執筆しているのは主に現地で野球普及に努める方々でホットな情報が飛び込んでくる。自身はこの流れはとてもよく思っており、コラムを通じて1人でも多くの人がどこかの国の力になろうと立ち上がるきっかけとなるだろう。
ある意味、当ブログ記事の趣旨は上記ととても似ている。特にここではアジア野球に焦点を絞っていることもあって内容を通じて「へぇ~」と思う人が増えてほしいと思いながら書いている。なぜか最近は昨年9月にインドに行ったこともあり、よくその経験談を話してほしいという話が飛び込んでくる。
実はそのインドでは明日、9月16日から2日間に渡って国内大会「グランドスラム・プレミアリーグ」が開催される。
写真:国内大会に参加するチームの対戦日程
(出典:Grand Slam Baseball Facebookページ https://www.facebook.com/grandslambaseballindia/)
昨年のインド行きのきっかけとなった17歳で140キロを投げる友人(現在20歳)、Naveen Kumar君がこの大会に出場する。わずか2日間のみの開催ではあるが、主催者はインド人プレーヤー育成機関の「Grand Slam Baseball」でありガチなリーグ戦であることがうかがえる。創設メンバーはアメリカの大学を卒業している者もいるようだ。
友人であるNaveen君は昨年もこのリーグ戦に出場したそうで最優秀投手賞に選出されたという。下の写真で投手として写っている選手こそ彼なのだ。
インドの野球といえば、メジャーリーグ関係者が2007年に行ったスピードガンコンテスト「ミリオンダラー・アーム」が有名であり、この大会を勝ち抜いたリンク・シンとディネシュ・パテルの2人が一から野球を学びピッツバーグ・パイレーツと契約を結んだ。彼らはメジャー昇格とはならず、リンクはオーストラリアで現役続行、ディネシュはインドで後進の指導に当たっているという。ちなみにNaveen君はディネシュから直接指導を受けた経験を持っている。
自身が昨年に現地に行った際は日本でいう学校の部活なような感じで3イニング限定で試合をみせてくれた。全員が硬球を投げており、捕手はプロテクターやミットがすべて揃っていない状態でありながらも何気ない顔で捕球していた姿には驚いたものだが、少なからずインドに野球があることは認識することができた。
帰国後、インドのことを調べてみると上記のリーグが開催されることや来る11月からインド国内で2万人の選手達をテストして国内トップ3の選手を決定イベントがあることがわかった。世界中のどこにでもいるメジャーのスカウトは今後の市場拡大を見据えてインドにも足を運んでいるという。さすがに現地にはクリケットという最大のスポーツリーグには敵わない。それでも野球は少しずつ勢力を拡大している印象だ。
明日から開催されるリーグ戦は実際に試合に参加するNaveen君から直接情報を得るつもりだ。本人に聞くと「わずか2日間の大会だから有名ではないよ」とは言っているが2年連続最優秀投手賞となれば十分な実績となる。将来、日本でのプレーを望んでいることもあり絶好のアピールチャンスとなることだろう。
彼の好投を願いながら今後も当ブログではインド野球についても追っていく。