まずは国際試合の成功を。
2018年1月1日。新年はチームや団体が所信表明をする日でもある。1年を目標を立ててそれを達成できるかどうかはこの1日の決定にかかっているかもしれない。既に今年は国際大会をはじめ、各国で数多くの試合が組まれているが、発展途上の国々では土台づくりが必須だ。
まだWBSCやアジア野球連盟には加入していないが、着実にステップを踏んでいる国がある。その1つがラオスだ。
写真:1月中旬に行われるラオスでの国際試合
(出典:Lao J Brothers公式Facebookページ https://www.facebook.com/laojbrothers/)
ラオス野球は上記写真に登場しているイ・マンス氏が中心となって野球普及活動が行われている。彼は韓国プロ野球初の三冠王に輝いた捕手であり、引退後はSKワイバーンズの監督も務めた経験もある。また、コーチ研修中はシカゴホワイトソックスのコーチとして世界一の栄冠をも手にしている。
SKの監督を退いた後から友人の依頼もあって本格的にラオスという地で野球普及を始めた。道具集めから始まり、チーム編成やルールを教えたりとするべきことが山積みだった。当初は奥さんとの欧州旅行を計画していたようだが、それを蹴ってこの活動を始めたというのだ。
今ではその活動のおかげもあってラオスにおいて3つの学校で野球部を設立したり、野球人口も当初の20人程度から100人を突破した。昨年はついに野球協会の設立に成功し、イ・マンス氏は副会長に就任した。そして今年1月19日から21日にかけて恒例となったラオスと韓国による国際試合を行うことになっている。
実はこの大会には日本チームも参加しており、糸数敬作氏(元日本ハム)もかかわっている。引退後は沖縄に帰り、ダイビングのお店を展開しながらラオスでの野球普及活動に尽力しているという。昨年も現地に行き、同大会に参加している。
自身は今年最初の野球旅として1月中旬に行われるラオスでの国際試合を見に行こうと計画している。後は本職との相談となるが行くことができるなら関係者の話を聞く予定だ。
イ・マンス氏はこのラオスでの普及活動について「韓国にも野球を伝えてくれた人物がいるおかげで今の韓国で野球が盛んになった。自分も伝道師の活動をしたかった」と語っている。
なかなか日本では元プロ選手が先頭に立って普及を行うことは少ないが、こうして海外に目を向けてみると自らセカンドキャリアを形成している人物もいるのだ。
出典元:
http://www.hankookilbo.com/v/6f2399d37f3e417586e1a86754307bad