未来のプレーヤーに託す。
プロを目指すアマチュア選手にとって長年、プロで活躍してきた選手の話を聞くことは今後のプレーや心の持ち方の参考になるだろう。韓国では昨年限りで引退したイ・スンヨプがKBOの広報大使に就任し、国内の野球普及やアマチュア選手への手助けなど行うことになった。
本日1月18日、イ・スンヨプはさっそく青少年を対象に講演を行った。
彼が広報大使に決まったのはつい1週間ほど前のこと。昨年10月の引退試合を最後に第2の人生が決まっていなかったが、指導者でも解説者でもなくKBOの役職について国内に野球を広めるという決断に至った。
今回、韓国のほぼ真ん中に位置する大田(テジョン)で青少年150人を対象に自身の野球人生を振り返って講演を行った。その中で力強く語ったのは「懸命な努力は裏切らない」ということだ。これまで日本も含めて23年間プレーしてきた中で巨人時代後半のスランプなどもあったが、復活しようとひたすら練習を重ねたという。韓国通算でも歴代最多本塁打や打点など数々の金字塔を打ち立てたことも有言実行してきた証ともいえるだろう。
最近、韓国球界では選手の不祥事が報道されることが多くなったが、イ・スンヨプがこれまで大きな問題をおこしたことは1度もない。それが本人にとってやりがいと誇りを感じていたという。国民打者と呼ばれる彼は決してその名前に溺れることなく、ただひたすらに努力を積み重ねていた。
今回、広報大使という役割を担うことになったイ・スンヨプ。解説者になれば多くのお金を得ることができる。プロ野球選手の理想的なセカンドキャリアは指導者や球団職員、解説者になることだろう。しかし、彼は「解説者になることよりも自分にはやることがある」といって野球普及やアマチュア選手の手助けをする道を選んだというのだ。
今は忙しくないと語っていた彼も財団設立に向けて動いているという。サムソンライオンズの先輩で球界初の三冠王に輝いたイ・マンス氏は既に財団をつくり、イ・スンヨプが目指す野球普及やアマチュア指導をしている。明日1月19日からラオスで日韓チームと国際試合を行う予定だ。
国民打者の引退後は韓国国内の野球を活性化させること。既に彼は行動しているのだ。
出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=109&aid=0003700796