伝説復活のとき。
野球ファンが待ち望む球春到来まであと少しだ。このオフは選手の移籍や契約更新、ウインターリーグなどがあって話題こそ尽きなかったが、やはり選手がユニフォームを着て練習、試合に出ている姿がみたい。
キャンプといえば毎年、各球団が日本の南側に集結することになっているが、集まるのは日本チームだけではない。韓国球団も来日して練習試合も予定されている。ひと昔では考えられないことだったが、これも1つの野球の国際化といえるだろう。
沖縄の東風平でキャンプを行うハンファイーグルス。本日、1月25日は大騒ぎの日だ。なぜならチームの永久欠番が復活するからだ。
映像:胴上げされるチャン・ジョンフン
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=WC2MB_lZ0HQ)
ハンファの永久欠番は「21」「23」「35」の3つがある。今回、現役時代にこれらの番号をつけた2人が揃って指導者として復帰したのだ。それは「21」を付けたソン・ジヌと「35」を付けたチャン・ジョンフンだ。
球団初の永久欠番となった「35」を背負ったチャン・ジョンフンは現役時代、練習生から通算340本塁打を放った打者だった。90年から3年連続本塁打王、シーズン40本と100打点を達成した最初の選手として伝説の1人とされている。引退後はソフトバンクでコーチ研修を受けて昨年まではロッテジャイアンツのコーチを務めていた。
映像:現役時代のソン・ジヌ
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=q8uhWs22yg0)
ハンファの背番号21を付けたソン・ジヌは球団だけではなく球界全体の象徴の1人として輝いている。現役21年間、ハンファ一筋で投げて通算210勝を挙げた。歴代で200勝を達成したのはただ1人だけであり、一言で表現するなら韓国の金田正一だろう。引退後は巨人でコーチ研修を受け、ハンファで指導、解説者を経て再び古巣のユニフォームを着ることになった。
これまではコーチという立場もあって現役時代の番号を付けなかったが、再び2人そろって復帰したこともあって球団からそれぞれの番号の着用を提案されたという。往年のファンにとっては興奮する出来事だろう。既に日本では高橋由伸や金本知憲らも同様に現役時代の番号を付けているが、韓国ではいたって珍しいこととされている。
ハンファは85年に球団創設され、他球団と比べて遅いスタートを切ったが、ソン・ジヌとチャン・ジョンフンの活躍もあって80年代後半から90年代はチームは上向き状態を維持していた。しかし、近年は08年からポストシーズン進出(5位までに入ることが条件)を果たしておらず低迷期継続中だ。
もちろんプレーするのは選手ではあるが、チームの永久欠番を背負った2人がベンチにいるだけでも良い意味で緊張感が増すだろう。チーム内には既に負け癖がついているのだろう。キム・テギュンがいるとはいえ、彼1人だけでは優勝はできない。しかも今年は阪神に移籍したウィリン・ロサリオが抜けたこともあって打線の弱体化が心配される。
果たしてレジェンドの2人の力を借りてチームは浮上することができるか。もちろん、選手時代はよくても指導者としては…という声もあるが、その答えはシーズン終了後にわかることだろう。
出典元:
http://sports.news.naver.com/kbaseball/news/read.nhn?oid=109&aid=0003705198