新たなメディア確立。
野球はプレーを教えることだけが普及活動ではない。誰でも情報発信ができるようになった今、SNSを活用して広報活動することも方法の1つだ。そこで世界の野球・ソフトボールを束ねるWBSCでは中国版Twitter「ウェイボー」で公式アカウントを開設したという。
映像:中国野球の様子
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=44cA5TyxEwU)
現在の中国野球は大きく分けて2つの勢力がある。1つは中国棒球協会でこちらはアンダー世代の育成やリーグ戦の開催などを主催している現地の野球団体だ。もう1つはメジャーリーグ。中国ではアカデミーを開設し、新たな市場として有望選手を育てている。既に3人の中国人選手がマイナー契約を結んだという実績があるものの、棒球協会とメジャーリーグは対立しており仲が良くない。
メジャー側は既に手を打っており、現地の野球施設などの増加を目的として北京の不動産会社と10年の大型契約を結んだ。聞くところによるとメジャーアカデミーは中国に3箇所あるというがさらに支部を増やすことになるのだろうか。棒球協会とメジャーリーグが対立しながらも中国野球発展に尽力している中でWBSCは今後10年で世界で10億人規模のグローバルスポーツにしようとしている。
既に中国はWBCにも出場、アジアの中で実力的には日本・韓国・台湾に次ぐ4番目にあたりパキスタンやフィリピン、スリランカなどは「打倒・中国」を目指して練習に取り組んでいる。発展途上国から目標にされているということは一定の強さはあるのだ。
こうしてプレーする側によいにしても一般のファンに対しての認知度を高めなければならない。今回は月に4億人が使用しているという「ウェイボー」で新規ファンの獲得を狙うという。既に投稿された内容をみるとWBSCが主催する大会の紹介をしており、まずはどのような団体なのかを知ってもらうことが目的のようだ。
これまで日本も将来の市場を期待して中国を支援したことがあったが頓挫した。近年ではメジャーリーグが率先して現地で活動を続けてはいるのだが、実は韓国も中国に対して支援を行っている。既に中国の動画サイトにKBOチャンネルを開設して試合映像を提供したり、韓国に中国野球関係者を招いて技術面の向上や交流をしている。初回のKBOチャンネルでの放送では中国国内で1万人が視聴したという報道がされていた。
WBSCやメジャーリーグ、韓国と多方面からの支援で発展を遂げる中国。現在の世界ランキングは22位だが、近い将来はプレミア12にも出場できるような実力をつけてくることだろう。中国野球は今が伸び盛りなのだ。
出典元:
http://www.wbsc.org/road-1-billion-wbsc-joins-chinas-popular-weibo-social-media-platform/