カッコイイ名前の選手登場。
2月28日から札幌ドームで行われてきた日本ハムファイターズとLamigoモンキーズとの練習試合が終了し、日本ハムが2戦全勝した。本日3月1日の試合はLamigo打線がまったく機能せずに3安打に終わったが、先発投手のカーン三世はまるで歴史的な人物のようでとても印象的だった。
映像:中信兄弟時代のカーン三世
(出典:You tube https://www.youtube.com/watch?v=iaENBmDfXWA)
彼のフルネームはブルース・ウィリアム・カーン三世という。最高156キロを誇る速球が武器で10年のドラフト会議でロッキーズから23巡目(全体710番目)を指名を受けて入団し、マイナーでは最高2Aまで昇格した。15年からはアメリカ独立リーグで投げており、その翌年途中から台湾・中信兄弟に入団した。当時の登録名は「カーン」だった。
台湾球界初年度は環境対応に苦しんだのか1勝も挙げることはできなかったが、昨年は8勝5敗 防御率5.16と一定の成績を残した。しかし、8月になると後半戦で調子を落としたという理由で戦力外に。今年になってLamigoと契約し再スタートを切った。以前は千葉ロッテとの交流戦の出場メンバーも登板しなかった。
そして迎えた日本ハム戦では2回1/3を投げて4安打4失点と試合をつくることができなかったものの、150キロを連発して自身の武器をいかんなく発揮した。4月で30歳も迎えるカーン三世はこの試合である意味、日本球団に対して良いアピールができたことだろう。まだ調整段階だとしてもこの時期に150キロは魅力的だ。
今季、台湾で好投すれば来季以降の日本球界入りもあり得るのではないか。近年は助っ人選手の台湾から日本への経由(台湾人選手以外)は少なくなっているが、また台湾球界で注目すべき選手が増えたことになる。速球とシンカーという組み合わせはまるで王建民のようだ。
心配な点は長いイニングを投げられるかということ。アメリカのときは主にリリーフで先発を務めていた14年でも最高は107回2/3だった。中信兄弟では先発だったが、昨年は17試合(リリーフ1試合)で投げて96回だった。もう少し長く投げることができればスイングマン(先発とリリーフ兼任)の役割も担うことできるのではないか。
この印象的な「カーン三世」という名前。今季は彼の投球に注目していきたい。