【貴重体験】発展途上国の野球に興味関心を持てば貴重な存在になれる

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日本人という特権を活かせ。

野球界において日本という国はある意味、特権である。なぜなら世界ランキングでは2位であり、毎年のように国際大会に出場し一定の成績を残しているからだ。そのおかげもあって野球発展途上国からは目標の1つとされる。もちろんこうしたステータスを得ることができているのは試合に出て活躍した選手達のおかげであることを忘れてはならない。

今やWBCをはじめとする国際大会のおかげで他国の野球に触れる機会が増えてきた。しかし、私たちファンはなかなか情報を得ることが難しい。その理由は言葉の壁をはじめ、その国の野球の強さや情報の少なさなど数多くのことが挙げられるだろう。

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写真:インドにある学校のグラウンド

自身はアジアの野球を追っていることもあり、時間があれば現地に足を運ぶ。特に16年9月にインドを訪れた際には日本との環境の違いに戸惑った。日本にある球場といえばスタンドや照明、バックスクリーンがありまさに「ハイテク」なのが普通の状態。試合中には選手アナウンス、応援もあって大盛り上がりのはずなのにインドにはまったくそれらがないのだ。

実際に訪れたところは首都のニューデリーから車で約2時間から3時間ほど離れたところにある「ハルヤナ」という州でめったに海外の人がやってこないという場所だった。ただの野球好きな日本人というだけなのに大歓迎され、ひたすら日本の野球について質問攻めをされた記憶がある。

しまいにはインドの野球の現状や問題点を延々と話してくれたりする。会話はもちろん英語になるが、出会ったインド人の野球関係者が必死で伝えようとしていたのは彼らなりの「野球への情熱」と「競技レベルの向上」の姿勢だった。インドでいえば「ミリオンダラー・アーム」というスピードガンコンテストをきっかけに野球開拓が始まった印象がある。聞くところによると今は行われていないという。

そして来る4月22日から27日の間でWBSC(世界野球ソフトボール連盟)が中に入って正式に行われる国際大会「プレジデンシャルカップ」が開催される。インドでは国内初となるWBSCが関係するものとなる。自身が入手した資料によれば世界10ヵ国を呼ぶことになっており、その中には日本も含まれている。しかし準備は進んでいるというがまだチーム名は発表されていない。

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写真:インドで行われるプレジデンシャルカップ

今回はインドのことを話題のきっかけにした。ここで伝えたいのは私たちファンが他国の野球に対して小さなことでも興味をもつことだ。実際に相手に「あなたの国の野球に興味がある」と気持ちを伝えるだけでVIPのような待遇を受けたり積極的に話をしてくる。実際にはただの野球ファンなのだが、日本人というだけで発展途上国の関係者から信じられないようなサービスを受けるのだ。

まずはインドで野球は続けられているということ。まだどのように発展していくのかは未知数だが、これから日本も関わっていけば面白いのではないか。

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