2019年は7の国と地域に足を運んだ。その目的は開催されている国際大会を見に行き、その様子を伝えること。久々にここに帰ってきたこともあり、今年の野球旅を順番に振り返ろうと思う。まずは2019年最初に訪れたラオスだ。
1月17日、成田空港からベトナム・ハノイで乗り継ぎをこなしてやってきたのが東南アジアの内陸国、ラオス。この時は乗り継ぎの待ち時間もわずか2時間と少なかったこともあり、スムーズに移動ができた。合計すると約8、9時間ほどだっただろうか。
ラオスのヴィエンチャン空港に到着すると夕方にも関わらず、じっとりとする暑さが出迎えてくれた。最初に驚いたのが道路が綺麗だったこと。聞くところによると、インフラは日本が、ショッピングモールなどの公共施設は中国、コリアンタウンは韓国の支援が入っており、発展を遂げているという。
さて、肝心の野球はどうなっているのか。ラオスで野球が始まったのは2013年からでまだ日が浅い。韓国プロ野球(KBO)や韓国のJICAにあたる「KOICA」によって道具や資金が集められており、環境を整えてきた。現地での普及活動の中心になっているのがKBO初の三冠王に輝いたイ・マンスさん。元々はサムソンライオンズの捕手として活躍し、引退後はホワイトソックスやSKワイバーンズで指導者を務めた。
自身が見に行ったのは「韓国-ラオス国際野球大会」で毎年1月、もしくは2月に行われており、今回で5回目を迎えた。先着順であったが、韓国や日本、タイなど5ヶ国10チームが参加していた。日本チームはラオスで仕事をしている人やこの大会のために日本から来た人など十人十色であった。ちなみにタイやベトナムは、現地にある韓国人学校野球部が参加していたと聞く。
大会期間は1月18日から20日の3日間のみ。短期間で10チームが試合することもあって1試合1時間半という時間制限をしながら行われた。2019年12月、ラオス国内初となる野球場が完成したが、1月当時はサッカー場を使って試合が行われた。この会場はサッカーチーム「ヴィエンチャン・ユナイテッド」のホームだ。
上の写真で確認できると思うが、マウンドはとび箱の飛び台のようなものが使われた。投球後の守備に苦戦する投手もいたが、試合自体は問題なく進行。この大会は勝利以上にラオス現地での野球競技の認知度アップや参加選手同士の交流を目的としていた。イ・マンスさんは来賓席から選手1人1人のプレーをじっくりと見つめており、試合終了後には「ナイスプレー!」と声をかけて労う場面が何度もあった。
続く!