【野球旅回顧】2019年7月-西アジアカップ①

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写真:西アジアカップの会場となった日本-スリランカフレンドシップボールパーク

ここまで1月のラオス、2月の香港旅を振り返った。次は3ヶ国目となるスリランカ旅だ。ここはもちろんのこと初訪問となった。その目的は西アジアカップを見るためだ。

そもそも、アジアカップとは何なのか。今は約2年おきに台湾を拠点に開催されているアジア選手権の予選となっている。このアジア選手権には侍ジャパン社会人代表も出ている。「アジア4強」と呼ばれる日本、韓国、台湾、中国は予選免除となっているため、これら4強の対戦相手を決めるのがアジアカップだ。「西」アジアがあるなら、もちろん「東」アジアもある。最近の「東アジアカップ」は2018年6月、香港で開催され、フィリピンが頂点に立っている。

西アジアカップは7月14日から20日まで。参加国はホスト国のスリランカをはじめ、パキスタンやインド、イラン、ネパール、そして国際大会デビューとなったバングラデシュの計6ヶ国だった。ちなみに今大会はアジア選手権だけではなく、東京五輪の予選も兼ねていた。

これまでの西アジアカップはパキスタン開催が多かったが、スリランカでは初開催となった。これは日本の尽力が大きく、大会運営はやる気満々だった。5つ星ホテルが用意され、送迎には警備が付くという全力での「おもてなし」を行った。ただし、ホテルと球場までは車で片道50分。遠く感じたが、移動中はスリランカの街並みを見せることも運営側は考えていたようだ。

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写真:開会式で国旗を掲げるスリランカ代表

大会結果から先に言えば、地元・スリランカがパキスタンを5-4で下して面目を保った。自国開催が決まったことで日本人監督を据え、守備重視の徹底した守りで勝ちきった。開幕戦ではインド相手に2-1と辛勝するなど、ヒヤヒヤする試合もみられたが、なんとか10月のアジア選手権に駒を進めた。

この大会中、試合を見ていた人々を驚かせたのはインドの躍進だ。開幕戦では1点差で敗れたものの、エースの25歳右腕、アカシェイ・アバドは直球こそ130キロ台後半ながらスライダーやカーブなど緩急を活かした変幻自在の投球で相手打線を7回途中1失点に抑える好投をみせた。

 

その後、インドは勝ったり負けたりの試合を展開したが、3位決定戦のイラン戦でアカシェイがで93安打1失点、13奪三振の完投勝利を飾り、チームの銅メダル獲得に大きく貢献した。

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写真:3位決定戦のイラン戦で好投したアカシェイ・アバド(※グラブを持った選手)

インドといえば、MLBが首都のニューデリーにオフィスを設立して本格的に市場として目をつけた。今回の西アジアカップで3位になったこともあり、他国からは「次の西アジアカップからは常に上位を狙えるのではないか!?」と話題となった。

続く!

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写真:西アジアカップの記者会見場

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