2019年は7の国と地域に足を運んだ。基本、国際大会に合わせて動いている。なぜ、そうするのかというと、1度に多くの国の野球を見ることができて、国籍関係なく多くの野球人と出会うことができるからだ。
昨年末、数えてみると25の国と地域の野球を見ていた。試合前練習から試合中の選手の動き、指導者の立ち振る舞い、観客の様子など「違う」ことが普通であり、新しい発見ばかりだった。日本にずっとい続けることも選択の1つだと思うが、機会があるならば、人生で1度は海外の野球を自分の目で見てほしい。
試合だけならテレビやネット中継を通じて見ることができ、変化球の判断や選手の表情、チーム戦術などをじっくり見るのに最適だ。もちろん、中継を見るという方法も良いが、現地で直接試合を見て欲しいと思う。試合を見ることができるだけではなく。その国に関わっている野球人と出会い、現場の野球状況など生の情報を得ることができる。
今やネットを通じて多くの野球情報を得る時代になった。そのおかげで日本だけではなく、世界の野球情報を見て楽しむことができるようになったものの、すべてのものが「真実・事実」とは限らない。誤った情報を拡めないためにも裏どりは必要。そのために直接、人に聞くことがよい。
去年11月に行われたプレミア12。1番気になっていたのは、大会を盛り上げる役割をもつメディアが出場国に対してリスペクトを欠いていたことだ。もちろんこれは「一部」なのだが、中には日本が勝って当たり前というような書き方をしているところもあり、相手のことをよく調べらずに上から目線なところもあった。
選手1人1人にフォーカスした紹介をすることなく、いきなり選手名リストを並べられてもファンには困惑した。ちなみに大会3位で東京五輪行きを決めたメキシコについて。最近は久保康友、高木勇人両投手や荒波翔外野手などが現地でプレーするようになり、少しずつ情報を得られるようになったものの、こちらは逆に選手1人にフォーカスされすぎて、一体、現地には何球団あり、いくつの球場があるのかなど基本情報が抜け落ちているように感じる。
普段から小出しでもよいので、他国のリーグ戦情報などがあれば国際大会になったとき、ファンの楽しみも増えるのではないか。2020年は東京五輪がある。6ヶ国が出場予定で本番が近づけばまた、紹介記事が出るだろう。そのとき、果たして初心者でもやさしい紹介記事が出るだろうか。
直接、現地に足を運んで情報を知っている人の情報は貴重なもの。先述した人に聞けばいいというのは、間違った情報の拡散を防ぐのはもちろん、こうしたやさしい記事を書くために必要なことだと思うからだ。よくアメリカ在住の記者がいて、MLB情報を届けることができるのに、なぜ他国のことはできないのか疑問に思う。