このブログを復活させてから、改めてアジア野球連盟(BFA)やWBSCのホームページを読み込むようになった。これもネタ探しのためでもあるが、長年、気になっていることがある。それは各連盟のメンバーに名を連ねている「北朝鮮」の存在だ。
北朝鮮といえば、金正恩党委員長や朝鮮中央テレビなど政治絡みの情報が多く、あまりスポーツの話題が入ってこない。あるとすれば、サッカーや五輪のときだろうか。その逆に野球が行われているのか否か不明だ。それでも野球連盟に加入しているのだから、競技の認知はされているようだ。
過去を遡ると、先述の2連盟(※WBSCは当時、IBAFという名前)に加入したのは1990年。その翌年には新潟で開催された「5ヶ国国際大会」に参加し、1勝3敗の成績を残したという。当時は「選手には適応力があり、パワーがある」という評価を受けていた。そして、最後の国際大会への参加となった1993年アジア選手権ではフィリピンを6-2で下す。結果的に1勝5敗で大会5位に終わった。
このアジア選手権を最後に北朝鮮は国際大会の舞台から姿を消した。表舞台には登場しないが、2017年にアメリカの大学研究員が、衛星写真を通じて平壌の港町、南浦の近郊に野球場らしき場所を確認しており、競技自体は継続しているようだ。
昨年11月、大阪で開催されたWBSCの総会で参加国の出席確認が行われたが、そこで北朝鮮の名が呼ばれることはなかった。以前に連盟関係者から聞いた話だが、北朝鮮は会費を滞納しているため、名だけの幽霊会員になっているという。こうなれば除名処分をする必要があると思うが、会員名簿に名前があるのは、現地で何かをやっているということだろう。
現状を知るには直接、北朝鮮に行くのが良い。実際に北朝鮮旅行を斡旋する企業があり、行くこと自体は可能だ。また、中国から飛行機や電車で行くこともできる。BFAやWBSCは北朝鮮の関係者と連絡が取れないのなら、現地に行くしかない。そして、活動継続を確認できたなら現状維持でよいだろうし、その逆なら除名処分にすればよい。
もちろん、安全を最優先に。謎すぎる北朝鮮の存在。過去に国際大会参加の経験があるのならぜひとも再登場してほしい。