写真:女子野球シリーズ2020のお知らせ
(出典:パキスタン野球連盟)
とても嬉しいニュースが飛び込んできた。上の写真の通り、パキスタンとエジプトによる女子野球親善試合の開催が決まった。エジプト側が発表した内容によると、4月14日から22日にかけてパキスタンのイスラマバードとラホールの2ヶ所で試合をするという。今回は野球だけではなく、ソフトの試合を行うと同時に、トレーニングプログラムも実施する予定だ。
エジプトは昨年11月、大阪で行われた世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の総会において、正式に承認を得たことで晴れて国際野球・ソフトの仲間入りを果たした。総会当時、自身も会場にいて周囲の様子を観察していた。総会の休憩時間中にパキスタン野球連盟のサヤード・ファカー・アリシャー会長が西アジア、中東の首脳陣を集め、ミーティングを行っていた。その内容としては、西アジア、中東地域が一体となって野球・ソフトを盛り上げていこうという内容だった。
写真:WBSC総会の休憩中の1コマ
(※輪の真ん中にいるのがアリシャー会長)
4月に開催予定の今プログラムは、パキスタン側がエジプトを完全招待した形となる。この機会を設けた狙いについて、アリシャー会長に聞いたところ、次のような回答があった。
「私たち、パキスタン野球連盟は常に、新しく加わった国際野球・ソフトの国々をサポートします。これまで、アフガニスタンやネパール、バングラデシュを支援したときと変わりません。私は連盟会長として、アジアやアラブ諸国の野球を発展させるミッションがあります。今回もその一環となる活動です」
以前、アリシャー会長とお会いしたとき「いつか、西アジアや中東地域と一緒にリーグ戦をやりたい」と未来の構想を教えてくれた。この話を聞いたのが約2年前であり、時間こそかかったが、まさにこれが第一歩となった。
近年のパキスタン野球はトップチームこそ、以前より力が落ちている印象だが、ユース世代、特にU12世代では120キロ台を計測する投手を輩出するなど、成長著しい。自国の選手を育成すると同時に周辺国の野球・ソフト普及・発展のため、先頭に立って活動している。
野球の技術向上も大事だが、自身がパキスタンをリスペクトしているのが、この部分。果たしてどのようなプログラムになるのか楽しみだ。歴史的な機会、自身も現地に行けるようにアリシャー会長に相談してみようと思う。もし、実現すれば、現地からその様子を届けることができるだろう。