来たる3月にアリゾナで開催予定であるWBC予選の要項が発表された。先日1度、WBCの公式ホームページで書いてあったはずだが、いつの間にか情報が消えていた。1月29日になり改めてアナウンスされたようだ。
ここは主にアジア野球にフォーカスしたところのため、今回参加するアジア諸国を見てみるとフィリピンとパキスタンの名前がある。両国ともに予選は2度目の出場となり、フィリピンは第3回大会予選となった2012年、初戦はタイを下すも、続く台湾、ニュージーランドに敗れた。また、パキスタンは前回大会予選に登場。ブラジルとイギリス両国と対戦も得点することができず、敗退となった。
最近のフィリピン、パキスタンについて。フィリピンは2018年の東アジアカップや2019年のアジア選手権、SEA GAMESと国際大会に参加し、3大会中2大会で優勝。アジア選手権では中国に対して1-0の完封勝利を挙げるなど実力を付けてきた。一方のパキスタンは2019年の西アジアカップでは準優勝も、続くアジア選手権で選手の負傷やビザ問題等もあり、大会最下位に終わった。それでも全世代が積極的に国際大会に参加している。
過去2回、WBCが行われた中でアジアから予選に出場したのはフィリピンとパキスタン、そしてタイだ。この3国ともアジアの実力順でいえば「アジア4強」の日本や韓国、台湾、中国に次ぐ第2グループと言われる位置にいる。これらは中国に追いつけ、追い越せの状態。
WBC予選に参加するにはMLBからの招待を受ける必要がある。予選も含めて出場国が増えたとはいえ「出たい」という気持ちだけですぐに舞台に立てる訳ではない。実力を証明するためには各地域の大会で上位に入ることが必須だ。予選に出られるということは、その国で一定の競技レベルに達している証明にもなると思う。もちろん課題はあるだろうが、国際大会に出場し、結果を残し続けることで次の舞台が開かれていく。
本戦に出るには欧州や中南米、オセアニアと世界各国の強豪に勝つ必要があるが、まず選ばれたことを誇りに試合を楽しんでほしい。ぜひ4年後の次回大会ではアジアからまた別の国の参加を期待したい。予選は本戦と違った楽しみ方がある。