昨年、30周年を迎えた台湾プロ野球で様々な動きがあった。ファン向けにこれまでの歴史を振り返るイベントを開催。球団としてはLamigoモンキーズが楽天モンキーズになり、選手としては球界のスターでもあった中信兄弟の彭政閔(ポン・ジェンミン)が現役を退いた。
彭政閔は新人時代の2001年から1軍の試合に出場し、中距離砲として打線をけん引。新人年から16年連続打率3割をキープする驚異的な成績を残した。17年目にはこの記録は途切れたものの、結果的には現役19年間のうちの17回も打率3割を記録しており、現役通算成績は打率.333 192本塁打 1096打点だった。今年からは中信兄弟の副GM兼ファーム統括マネージャーになった。
現役時代は毎年のようにオールスター戦に出場していた彼も、コーチとしては1年目。さっそく日本プロ野球の春季キャンプの視察を行うようだ。来たる2月5日から来日し、ヤクルトの高津臣吾監督や横浜DeNAのアレックス・ラミレス監督、そして埼玉西武ライオンズの横田久則氏からキャンプ方式や指導法を学ぶようだ。高津監督とは現役時代、台湾プロ野球で対戦し、横田氏とはチームメイトとして共にプレーした仲だ。
ラミレス監督からはアメリカ式キャンプ方式を学ぶという。日本式との違いを知り、今後の選手育成に役立てていくようだ。彭政閔の来日日程としては2月5日からは沖縄に、そして西武が統一ライオンズとの交流戦をする際には高知にいる予定だ。
こうして選手がシーズンに向けて練習を重ねる中でも指導者は日々、レベルアップをし続ける。それはレベルや質が高いものを追い求める学ぶ姿勢が、将来の球界発展に繋がることだろう。彭政閔の日本紀行も楽しみの1つだ。