【競争】2020年-埼玉西武ライオンズレディースの第2回トライアウト

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写真:埼玉西武ライオンズのトレーニングセンター

日本の南、宮崎や沖縄ではプロ野球の春季キャンプが行われ、連日のように大勢の記者やファンが詰めかけている。石垣島では千葉ロッテマリーンズと台湾・楽天モンキーズによる交流戦。アジア野球を追う者として動向を気にしつつも、今回は埼玉県所沢市に足を運んだ。なぜなら埼玉西武ライオンズレディースの第2回トライアウトが開催されていたからだ。

先月1月16日に西武の名前を冠した女子野球クラブチームの誕生が発表された。これを率いるのは西武OBでもあり、現在は尚美学園大でも監督をしている新谷博氏。新谷監督は尚美大とライオンズレディースの監督を兼任していくことになる。また、最初の選手として日本代表を経験した出口彩香、六角彩子両内野手の入団も決まった。

ライオンズレディースの初代選手は上記の2人を加えた計20人になる予定で、残りは去る1月19日と今回にわたる2度のトライアウト、そして未受験の選手から選出して決まる。第1回目には昨年まで女子プロ野球・埼玉アストライアでプレーしていた山崎まり内野手も参加しており、元プロや代表経験者らが集まる強豪チームとして関東で開催されている女子硬式野球リーグ(通称:ヴィーナスリーグ)に参戦する。

さて、第2回目のトライアウトについて。以前から13時からトライアウト開始の発表があってか開始10分前には現場に到着。既に15人ほどのファンが場所を陣取り、選手の動きを見守っていた。しかし、この日は寒空、寒風で黙って立っているだけで凍え死ぬような状態だった。トライアウトが始まると徐々に観客も増えたが、あまりの寒さに周囲を軽くランニングする人やグッズショップに逃げ込む人もおり、立ち替わり入れ替わり状態が続いた。

実際のトライアウトは22人の選手が参加。キャッチボールからの内外野守備、打撃投手を2人用意して2面での打撃テスト、最後にもう1度、守備をチェックしていた。投手が投球練習をしている姿は見られなかったが、別室で行われていたようだ。室内練習場ということもあってか打撃結果の判定は難しいが、ライナー性の打球を連発する選手やフライを上げる選手など、それぞれの個性が出ていたと思う。守備では送球ミスが何回か目立ったものの、内野併殺の動きでは俊敏な動きを見せていた。

このチームは男子プロのように試合ごとに1、2軍と選手を振り分けるという。女子野球の世界ではすべての選手が試合に出場できるように、1つの団体が複数のチームを持つケースが多いが、ライオンズレディースでは一切容赦はしない。元プロや代表経験者が集うチームにとってプロ球団の名前を冠している以上、負ける訳にはいかない。チーム内での競争を期待しており、まさに普段から代表入り争いを繰り広げるし烈な戦いとなるだろう。

果たして厳しい競争に勝ち、ライオンズのユニフォームを着るのは一体誰になるのか。続報が楽しみだ。

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