写真:イギリス女子野球の歴史を祝うイベント
(出典:WOMEN’S BASEBALL UK)
今年の女子野球界のビッグイベントは9月にメキシコで開催されるW杯だ。アジアカップやパンアメリカン大会、欧州選手権とそれぞれの大会を勝ち抜いてきた12と国と地域が集結する。特に注目なのが、初めての欧州諸国の参加だ。
昨年8月頃、初めて女子野球の欧州選手権が行われ、フランスとオランダ、チェコの3ヶ国で参加した。結果的にはフランスが全勝で優勝、2位になったオランダと共にW杯へと進む。この結果を受けて考えたことが「本当に欧州で3ヶ国でしか野球をやっていないのか」ということ。
この疑問から調べ始めると最初にイギリスが出てきた。イギリスといえば、男子野球において2017年WBCの予選決勝に進出し、イスラエルに敗れてあと一歩で本戦出場を逃した。安易な考えだが、男子があるのなら女子も、という希望がある。
ちょうどよく「WOMEN’S BASEBALL UK」というホームページを見つけた。その中を見ると既に現地での女子野球の歴史は90年あるという。20世紀初頭にはミュージカルコメディ女優が主将として、女子野球をけん引した記録があり、同時期にはイギリスは野球は人気のスポーツだった。
参考:WOMEN’S BASEBALL UK
https://www.wbuk.co.uk/
来たる4月25日に90周年を祝う記念試合と同時に野球教室が行われる。今大会は14歳以上の女子選手であれば誰でも無料で参加できるという。イギリスで女性が野球をする目的は、女性のスポーツ参加を積極的に支援するため。90年という長い月日をかけて、この目的達成のために動き続けている。
こうして大々的には報道されないが、欧州でも女子野球は歴史があり、選手は大勢いるのだ。イギリスにはぜひ、次回の欧州選手権に出場、そしてのちのW杯に出場してほしい。歴史のあるイギリス。女子野球の分野でもさらに発展しそうだ。