【飛躍】2020年-元武蔵・劉源投手が北京へ 溢れ出すファンへの感謝の気持ち

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写真:現・北京タイガースの劉源投手

3連休に突入したこの日、SNSで情報収集をしていると知っている選手の名前が載っていた。それが昨年までBCリーグ「武蔵ヒートベアーズ」でプレーしていた劉源投手だ。現在は中国プロ野球の北京タイガースに所属しており、先日の琉球ブルーオーシャンズ戦でも登板していた。

昨日、当ブログで中国・中山にある選手寮を見学した話を書いた。去る11月に女子野球アジアカップを見に行った際、劉源投手本人にも会うことができた。当時は武蔵を退団した後、まだ所属先が決まっておらず、自主トレを行っていた。

同じく武蔵で彼をサポートしていた劉璞臻(リュウ・ハクシン)さんに選手寮を案内してもらった後、劉源投手と合流して昼食を共にした。共に時間を過ごす中で、武蔵で過ごした時のことや今後について話を聞いた。

以前、球場で彼を見かけたことはあるが、実際にこうして話したのは初めてだ。会ったとき、とても礼儀正しく、誠実な人柄という印象を受けた。劉源投手は来日前、カナダへの留学やアメリカの大学に進学。実際にプレーしたこともあって英語が堪能かつ、現地の野球も理解するハイスペックの選手だ。

アメリカでプレーしてきたとはいえ、武蔵入団で初めてプロ野球選手となった。最初は日本とアメリカ、両国の野球の違いに戸惑うこともあったというが、時間が経つごとに徐々に慣れていったという。彼が所属していたBCリーグはNPB行きに向けてステップアップする場所でもある。

劉源投手本人も同じく、NPB球団に行きたいと考えている1人。実際にその舞台を経験したチームメイトもいる。同じ投手として手本となったのが、元楽天の宮川将投手と元広島の辻空投手だ。

「日本で初めてプロ野球球団に入って、宮川さんや辻さんからプロ意識を学びました」

実際に自身が目指している場所を知っているチームメイトが近くにいることは心強かっただろう。シーズン終了後はFAとなり、新たなプレー先を探しながら自主トレも兼ねて中国に戻ってきていた。話を聞く中で選手としての劉源投手の話も聞いていたが、それよりも武蔵のファンに感謝する話が多かった。

質問に1つ1つ、丁寧に答えてくれた劉源投手。その中で特にファンの話になると、球場での出来事を思い出しているかのようにしみじみとした表情で話していた。

「武蔵のファンがとても熱いし、最高のファンだと思います。中国語で名前を呼んでもらって嬉しかったです。どこに行っても、引き続き応援してくれたら嬉しいです。自分の武蔵で得たものを忘れずにこれからも頑張ります」

劉源投手は「2020年は勝負の年」と話していたように、今年は北京タイガースで新たなスタートを切った。先日の琉球戦では背番号19を付けて投げており、ステップアップを続けている。

将来的にはNPBでプレーすることが目標。隣に座っていた劉さんの埼玉西武ライオンズ入社が決まったことで「コネで…」という冗談も話したが、ぜひ劉源投手自身の実力で再び、日本に戻ってきてほしい。これから北京タイガースでの好投に期待だ。

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