プロ野球の無観客試合が決まったその翌日、街を歩くと驚いたことにマスク着用率が高まっていた。5人みかければ4人は付けているといった感じだ。人が大勢集まるイベントは中止や延期、または無観客で行う対策が毎日のように話し合われている。
お隣の韓国ではこの1週間ほどでコロナウィルス感染者が増えた。これを受けて韓国プロ野球(KBO)では、日本同様に今後のオープン戦やペナントレースをどのように進めていくか会議する必要性が生じた。韓国プロ野球のオープン戦は3月14日から始まり、開幕日は3月28日と時間はあまりない。既にサムソンライオンズの本拠地である大邱(テグ)では集団感染が拡がり、試合どころではなくなってしまった。
こうして話し合いの結果、オープン戦全50試合を中止にすることを決定。日本のように無観客試合にすれば、テレビ中継でファンの安全を確保しながら試合に集中できるが、選手が韓国各地に遠征し、その都度、大勢の人々と触れ合うことを考えた場合、安心して移動はできない。
今、海外でキャンプを行っているチームもあるため、開幕までは同じくアメリカや台湾、日本のチームと試合をすることになる。今回のオープン戦に関する会議では、電話等を通じて各球団のGMと会議をした結果「中止」という決断に至ったという。
アメリカでキャンプを張る球団ですぐに思いついたのが、ハンファイーグルスとNCダイノス。両球団は日本で誕生し、試合をしながらプロ契約を目指すトラベリングチーム「アジアンブリーズ」との対戦が決まっている。アジアンブリーズには元楽天の横山貴明、鶴田圭祐両投手が参加することになっており、明日から本格始動の予定だ。
KBOのオープン戦がなくなったことで、次に決めなければいけないのは、レギュラーシーズンをどうするか。来たる3月3日に再び、会議を開いて方針を決めるという。海外で試合をこなしてきたチームはそのまま、シーズンに向けて調整を続けていく。
日本でもどこでも、まずは1日でも早いコロナウィルスの終息を願うところ。そして安全に野球が見られるようになる日を待ち望んでいる。