日本は1位キープ
2022年12月31日、世界野球ソフトボール連盟(以下:WBSC)から最新の世界野球ランキングが発表された。
そのランキングによると日本はこれまで同様、1位をキープ。2位以下は台湾、アメリカ、韓国と続いていく。これで日本は2014年12月以降、8年連続で世界1位を守り続けている。
WBSCが毎年発表するランキングは「野球国力」という指標を元に順位を決めている。
簡単にいえば、いかにWBSCが主催する国際大会に参加できたかによって決まるのだ。同時に4年に1度開催される国際大会「プレミア12」への出場資格にもかかわってくるため、ランキングを上げていくことが重要になる。
確かに上位にいる国々は野球が盛んなところであり、トップチームをはじめ、ユース世代も含めた様々な国際大会に積極的に参加していることもあり、この並びには納得している。
また、ランキング一覧の右側には「トップクライマー」という項目があり、大きく順位アップした国が紹介されているところも楽しみだ。ちなみに、今回は北マリアナ諸島が18位もランキングを上げた。(※78位→60位)
アジアのランキング
次はアジア地域のランキングを見てみる。
アジアには通称「アジア4強」と呼ばれる越えるべき大きな壁がある。それが、上位の日本、台湾、韓国、そして中国だ。
これら4強とフィリピン以下の国々との実力差が大きくかけ離れていることから、なかなか牙城を崩すことが難しい。それでも、追いつけ追い越せの精神で5位以下の国々も成長し続けている。
当ランキング順位を上げるためには、前述の通り、WBSC主催の国際大会に出場すること。
逆を言えば、大会に出ない国の名前は載ることはない。連盟には加盟しているものの、大会には参加できないためにランキング外の国々も多数ある。(※アジアでは36ヶ国中23ヶ国がランキング外)
大会参加できない1番の理由は経済面にある。国の野球連盟が試合会場への航空券や宿泊費などを賄えないこともあって、たとえ参加表明をしていたとしても、直前キャンセルになる事例もある。
2023年最初のアジアの国際大会はパキスタンで開催される西アジアカップ。この大会はWBSC主催ではないが、国際大会参加という意味では同様の問題がある。
今回、発表されたランキングを見てみるとコロナ渦もあって大会開催自体が少なかったが、順位は変動している。
野球の実力では5位以下はフィリピン、パキスタン、、、と本来の順位となった。これまではパキスタンの積極的な大会参加のためにフィリピンより上位にいた。
次の最新ランキング発表は、昨年同様に年末になるだろう。2023年はアジアでの国際大会も徐々に復活していく。
ランキングアップがすべてではないが、野球競技の認知度を高めるためには分かりやすい指標でもある。2023年から世界の野球は復活の年となる。今後をお楽しみに。