日本でプレーしたいと願う女子野球の存在を知り声を聞こう

日本でプレーしたいと願う女子野球の存在を知り声を聞こう

注目された韓国の女子野球選手

いつものように日々の野球ネタをTwitterで探していたところ、韓国から次のような記事を見つけた。

この記事に登場する女の子の名前はパク・ミンソ。2023年で高校3年生となる彼女は、ゴルフと野球をしている二刀流選手だ。最近の活動を見る限りはゴルフの比率が高いが、野球も続けている。

元々、小学生のときにリトルリーグに所属して野球をしていたことがきっかけでメディアから注目された。

韓国では、女の子が野球をすることに対して世間の目は厳しい。日本のように学校に女子野球チームがある訳でもなく、クラブチームに入ることがほとんどだ。

ちなみに韓国のリトルリーグでは数年前まで、女の子がチームに入ることすらご法度とされてきたが、ルールが改正されたことで男の子に混ざってプレーできるようになった。

そのような環境下でプレーしたのが、パク・ミンソだった。彼女が注目された理由が、投手として球速100キロを投げ、打者としても柵越えホームランを打ったことにある。これが当時、取材を受けていたときの姿だ。

当時から注目されていたこともあり、野球一本で活躍を続けていたパク・ミンソ。投打ともに将来性があるとのことで、アメリカの女子野球大会から招待を受けたことがある。

海外から選手を呼ぶ機会が少ない大会なのだが、韓国から呼ばれたのが彼女だけだとと考えれば、かなりの実力者なのが想像できる。

日本行きを夢見るも

長い間、野球を続けてその先に見据えていたのが、日本女子野球界への進出だった。日本の女子野球はワールドカップでも大会6連覇をしており、試合でも30連勝を記録していることからまさに一強状態になっている。

世界中の女子野球選手からみれば、日本は「女子野球のMLB」のような大きな存在だ。

実際、2022年には韓国女子野球代表でエースとして活躍したキム・ラギョン投手が日本の女子野球チーム「アサヒトラスト」に入団した。

彼女も長年、日本でのプレーを夢見て準備をしてきたものの、初登板の試合で負傷していまい、思うようなプレーができてない。

キム・ミンソ、キム・ラギョンの2人が日本の女子野球進出を目指したきっかけも、プロ野球があり、野球のレベルも高いことにあった。

つまり、日本に行けば自身のレベルアップに繋げることができると考えていたからだ。

そんな中、日本進出を目指してきたキム・ミンソにとって不運だったのが、新型コロナウィルスの存在だった。

当初は日本に行く計画をしていたが、日本側も選手を受け入れる体制ができていなかったこともあり、中断することになってしまった。このとき、周囲の勧めもあってゴルフを始めることになった。

このような過程から、彼女はゴルフと野球の二刀流選手になった。

もし、コロナ渦でなくとも日本の女子野球チームの海外選手受け入れ体制が整っていたら、、、と思うと悔しくてならない。とはいえ、ミンソ自身は野球を諦めた訳ではない。再度、日本行きを目指すのかは不明だが、気になる存在だ。

昨年は前述のキム・ラギョンのほかに「ZENKO BEAMS」という日本の女子野球チームでオーストラリアの選手を期間限定で受け入れた実績がある。

日本の女子野球がより、海外の選手と一緒にプレーする機会が増えることを期待したい。

今回のキム・ミンソについての話。日本は海外の女子野球選手から憧れの存在としてのまなざしを向けられているが、その受け入れ体制ができていないことを課題の1つとして挙げたい。果たして、2023年はどうなるか。

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