2023年開催のドバイプロ野球リーグの行先不安

2023年開催のドバイプロ野球リーグの行先不安

西アジア地域の新たな目標

2023年はアジア球界にとって復活の年でもあり、新たな挑戦の年でもある。

復活というのは、これまで延期や中止になっていた国際大会が徐々に開催されるからだ。同時に挑戦は、東西のアジア地域にプロ野球リーグが誕生する動きがあるからだ。

今回はパキスタンやインドが中心となる西アジア地域のプロ野球リーグについての話。

2023年から始まるとされているプロ野球リーグは「Baseball United」と呼ばれ、MLBで殿堂入りを果たしているマリアノ・リベラとバリー・ラーキンが立ち上げにかかわっている。開催地はドバイだ。

西アジア地域では、パキスタンを中心としてインドやスリランカ、イラン、バングラデシュといった国々で野球が行われている。

同地域で野球の大会といえば2年に1度のペースで開催する「西アジアカップ」しかなく、チームや選手らが中長期的な目標を立てられないのが現状だ。

もちろん、プロ野球がないため、野球は趣味の延長と化している。

その中で、西アジア地域の野球の発展のために立ち上がったのが「Baseball United」だった。

ホームページを見ると、パキスタンとインド、中東の国々を中心に組織すると書いており、この地域で野球をする新たな目標となっていくだろう。

グローバルリーグを叫んでいるが…

この新しいプロ野球リーグの開催地はドバイ。ドバイといえば、世界第3位のハブ空港があり、アジアをはじめ、欧州やアフリカ大陸から多くの人々がこの地を踏んでいる。

筆者も2016年12月に訪れたことがある。当時はパキスタンとインドによる野球の交流戦が行われていた。

実際にドバイで試合を見たとき、驚いたのがリトルリーグであるが、この地に野球が存在していること。

そして、ロサンゼルス・ドジャースが長期的にドバイのリトルリーグを支援していることだった。今、考えてみると、この交流戦は今回の「Baseball United」開催の伏線だったのではないだろうか。

確かにドバイの地は前述の通り、ドバイには世界のハブ空港であるため、多くの国々の選手を受け入れることも可能だ。

ちなみに大人向けの野球専用グラウンドはないが、今のところはクリケットのナショナルスタジアムを野球場仕様にする準備を進めているとのことだ。

いざ、このリーグのホームページを見てみると、日本人選手の参加もほのめかされている。誰なのかは一切不明な状態だが、まず日本でリーグの存在自体が知られているのか疑問だ。

「グローバルリーグ」ということで、多くの選手の参加を望んでいるが、今だにリーグ体制が具体的でないのが問題だろう。

現在ではインドの大学から2名、選手の参加が発表されている。インドといえば、数年前にMLBが本格的に野球普及に乗り出した国として将来的な巨大マーケットとして注目されている。

やはり、野球に似たクリケットがあることで、見込みがある選手が数多いということだろうか。

別の選手やチームは、、、といえば、他の情報は1月10日時点で何もない。2月からショーケースという形で開催予定という話があるが、リーグの実態が見えてこないのが心配でならない。

それでも新しいプロ野球リーグとして立ち位置を確立しようとする姿は確認できる。

果たして「グローバルリーグ」の目指す形になれるだろうか。プラスに考えると、謎が多いからこそより、見てみたいと好奇心を駆り立てているのかもしれない。続報に期待だ。

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