ワクワクする独立リーグチームがみたい願望を自然と叶えているところがある話

ワクワクする独立リーグチームがみたい願望を自然と叶えているところがある話

独立球団立ち上げブーム?

日本のプロ野球といえば、読売ジャイアンツなど全12球団が所属するNPBが真っ先に思い浮かぶ。近年では国内でも独立リーグ球団が増加しており、2023年は新たに千葉や宮崎にチームが誕生することになった。

主に首都圏から離れた球団ということもあり、地域密着や地方創生を掲げて運営するチームが多い。

多くの独立球団は選手をNPBに送ることも目標の1つとしている。毎年10月のドラフト会議では育成指名がほとんどだが、喜びを爆発させる選手の様子を見かけることもある。

地元の選手、我がチームから上のステージに行く姿を見るのは、まるで我が子の成長を見守る親のような気持ちのファンもいることだろう。

野球を通じて、日常生活に新たな喜びを得る。それはビッグビジネスを展開するNPBよりも身近に感じる独立リーグの方がよいのかもしれない。だからこそ、コアなファンができやすいと筆者は考える。

最近、書く地方に新しいチームができるのはよいが、ただ数が増えて試合に勝つだけではつまらないということだ。

驚きと挑戦の連続の茨城AP

ちょうどこの記事を書いていたところ、ルートインBCリーグに所属する茨城アストロプラネッツ(以下:茨城AP)から新監督就任が発表された。

昨年から行っていた監督トライアウトをへて、ついに決定した人物だ。

伊藤新監督の経歴を見てみると、NHKでディレクターをしていたという。野球経験はあるものの、監督やコーチといった指導経験は一切ないとのことだ。

これまでの野球監督といえば、元NPBかそれに準ずる経験をもった人物でないとなれないという固定観念があった。それをぶっ壊しにきたのが、茨城APだった。

「ぶっこわす」--例の人物の決めセリフという訳ではないが、実際に毎年のようにファンを驚かす発表をしてきたチームだ。

これも色川冬馬氏がGMに就任してからチーム方針がガラッと変わった。以前、当ページでも色川GMについて書いたことがある。

思えば、この記事から約3年が経とうとしている。就任当初は周囲から「一体誰なんだ?」といった疑問や方針に対する不安の声があったと聞くが、時間が経って少しずつメディアを通じてその手腕が取り上げられるようになった。

海外とのつながりを活かして選手を海外リーグへ派遣をしたり、積極的に選手の入れ替え等を行い、常にチームをフレッシュな状態にしてきた。

今回の伊藤新監督の起用も、ディレクターの経験とマネジメント力、そして聞く力に期待しているとのこと。

昨年までチームを率いていた松坂賢監督とはまた違ったテイストの監督の登場で、また球界を面白くしそうだ。

チームを見ていると選手にはNPB経験者はいるものの、人選において必ずNPBという経歴にはこだわってはいないのが見える。

以前、筆者は松坂前監督の野球セミナーを受講したときに印象的だった言葉がある。それは、、、

「指導者は、選手のキャリアデザインができなければならない」

実際にそうなのだ。茨城APはプロ野球である以上、リーグ戦で勝たなければならない。それが前提の上で所属する選手のレベルアップ、行きたい場所に行くための取り組みをしているのだ。

そのためのチーム方針の落とし込み、選手個々の野球だけではない人生設計を考えながらコミュニケーションをとっている。

果たして、伊藤新監督の手腕はどうか。全応募99名の中から選ばれた能力を発揮して茨城APだけではなく、野球界にまた新しい風を吹かせてほしい。

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