モンゴル野球の火はまだ消えていない

NO IMAGE

Baseball5の広がり

2022年に新しく開催されたスポーツの国際大会といえば「Baseball5」だ。男女混合5人でチームを組み、手打ちでボールを打っていく野球の簡易版となる。

必要な道具はボール1つのみで、なおかつ室内でもプレー可能。同時に1試合も約20分というスピーディさで世界中で急速な広がりを見せている。

最近では昨年の結果を受けて初めての世界ランキングが発表され、日本は4位に入った。

Baseball5発祥の地と言われるキューバがトップ。同順位の国々もあるものの、地域予選からワールドカップまでを含めた結果を元にランキングが決定した。

野球のランキングと比べると国々の並びが大きく違っている。両競技ともボールを使った競技ではあるが、グラブやバットも必要なく守備人数も少なくて済むことから、一言でいうなら個々の身体能力が勝敗を大きく左右する。

筆者はBaseball5は、野球の体の動きを覚えるためには最適な競技ではないかと考えている。

似たようなスポーツとしてティーボールも存在しているが、Baseball5と併せて動き方を学べばすんなりと野球に取り組みやすいのではないか。競技の普及にも最適だと思う。

モンゴルが国際大会再出場を目指す

前回の記事で日常生活において野球情報が得にくい国々として中国と北朝鮮を紹介した。中国は現地のSNSを利用すれば情報入手はそんなに難しくないが、北朝鮮は文字通りの謎に包まれている。

また、この両国ほどではないものの、しばらく表舞台に出ていないアジアの国がある。それがモンゴルだ。

モンゴルと聞いて最初に思い浮かぶのは相撲だ。大相撲に出場している力士の出身地として、モンゴルと詳細されることが多い。

その中でも現地では野球協会も存在しており、以前は白鵬が会長を務めていたほどだ。

現在のモンゴル野球協会の方針としては、しばらくBaseball5に集中しながら、競技の普及を進めていく。

そして、気になる野球としては2026年に名古屋で開催予定のアジア競技大会への出場を目指すとのこと。これが実現すれば2014年の韓国アジア大会以来、12年ぶりとなる。

Facebookにある協会のページを見てみると、野球の国際大会には出場していないものの、日本の政府、スポーツ関係者との会談を行いながら競技発展へ向けてのヒントを得ていること。

最近はBaseball5の話題が多いが、決して野球の火は消えていない。

今回の記事を書くにあたり、久々にモンゴル野球の状況を知った。1番嬉しかったことは、2026年に国際大会に復帰することだ。

今は国内にBaseball5を根付かせながらも、野球ができる仕組みを作ろうとしている。物事の成熟には時間がかかる。

その成熟のときを心待ちにしながら、約3年後に野球のグラウンドで会いたいものだ。

アジア野球カテゴリの最新記事