2年越しのデビューへ
2023年はアジア野球復活の年。アジア各地で国際大会が開催予定で、新年1発目の大会は来たる1月26日から開催される西アジアカップだ。
パキスタンが試合会場で、同大会ではパキスタンのほか、インドやスリランカ、アフガニスタンとバングラデシュ、そしてパレスチナだ。
以前、アフガニスタンのことを紹介したことがあり、同国は久々に国際大会の舞台に帰ってくる。
今回、アフガニスタンと同時に注目したいのが、パレスチナ。来たる西アジアカップでは初めての国際大会となる。
本来ならば、2021年にデビューする予定が、コロナ渦によって大会自体が延期なり現在に至る。直近では、台湾からの支援により代表ユニフォームがプレゼントされ大会にむけて選手たちは喜びを爆発させた。

ガザ地区を中心に広がりを見せる野球
パレスチナのイメージとして、イスラエルとの関係もあって行動範囲が狭まっているというものがある。
それでも中心地であるガザ地区を中心としてサッカー場や体育館を利用して野球の練習を行っている。
コロナ渦の時期は5人制の手打ち野球「Baseball5」を体験しながら、現地の子どもたちは野球競技に慣れ親しんでいった。
コロナ渦前の2019年に大阪で開催された世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の総会に参加し、正式に連盟加入が承認された。
その後は同連盟主催のコーチングクリニック等、パレスチナ在住のコーチ陣も知識を蓄え、実践を重ねてきた。
実際に現地には正式な野球場がないため、主にサッカー場を利用してリーグ戦形式で選手たちは経験を積んできた。練習を重ねて、来たる西アジアカップでその成果を発揮しようとしている。
1月18日現在でまだ、選手登録メンバーが未発表のため、どのような選手がいるのか一切不明だ。
ちなみに2019年の前回大会では、国際大会デビューとなったバングラデシュがネパールに勝利して、大会初勝利を飾った。
今回のパレスチナも同様にぜひ、参加するだけではなく、初勝利を挙げてほしい。