女子野球選手もプロコーチとしてグラウンドに立つ日を待つ

女子野球選手もプロコーチとしてグラウンドに立つ日を待つ

カナダ女子野球代表選手がMLBでコーチに

いつも通り、Twitterで野球情報を探していると、次のようなニュースが飛び込んできた。

カナダ女子野球代表選手としてプレーし、最近ではコーチ経験も積んでいたアシェリー・スティーブソンがトロント・ブルージェイズのマイナー球団のコーチになったという内容だ。

近年、MLBでは女性がコーチとしてグラウンドに立つ事例が増えてきている。例えば、ニューヨーク・ヤンキースではレイチェル・バルコベックが、サンフランシスコ・ジャイアンツではアリッサ・ナッケンなどがいる。

カナダやアメリカでは女子プロ野球は存在しないものの、MLBといった野球の現場では女性が働く機会がある。

この様子を知ると、いつの間にか日本の女子野球選手の仕事についてふと考えていた。

プレーでは金銭を得ることができないいま

世界的に女子野球を見てみると、日本がワールドカップ6連覇をしていることもあってトップだ。

近年では、高校野球の全国大会決勝が甲子園で開催されるようになり、少しずつ注目度も高まってきている。

地方でもチームが増えたことでリーグ戦ができるようになってきた。

今や韓国や台湾、オーストラリアといった海外の選手を受け入れるチームがあるものの、彼女たちは皆、自身のプレーでは収入を得ることができない。

その代わり、チームスポンサー企業や個人で働いて生活している場合が多い。

コロナ渦前、日本には女子プロ野球が存在していた。しかし、現在は事実上の消滅状態のため、前述通り、選手たちが全国に散らばってそれぞれ暮らしている。

確かに競技としての注目度が高まってきたが、プレーではお金は得られないため、クラブチームが女子野球の中心となる。

女子選手がプレーでお金を得るには、手っ取り早いのは男子のプロチームがそのまま女子チームを持つことではないか。

日本では既に巨人、阪神、西武の3球団があるが、まだ彼女たちはプレーではなく、球団の野球アカデミーでコーチを務めるか、個々で仕事をして収入を得る。

しかし、現状では日本のNPBでは徐々に女子野球を支援する球団こそ増えているが、実際に自らチームをつくろうと腰を上げるところは少ない。

つまり、同じ女子野球でもその方向性が違うという訳だ。正直、女子プロ野球で失敗しているだけあって、NPB抜きでは新しくリーグをつくって収入を得るのは難しいと考える。

と、なるとプレーではなく、コーチとして収入を得る機会を得ることはどうだろうか。女子選手にもプレーヤーとはまた違った形で野球に関わる機会を得る。

今回のカナダの選手がブルージェイズに行ったように、日本でもいつかは同じ日が来ることを願っている。

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